第13話 黒龍(こくりゅう)党の真実
雲鶴大侠の正体が判明した翌日、秦尚城と花溶は、事件の手がかりを探しに出かける。小月の遺品から地図を見つけ出した2人は、黒龍党が武器や石油を隠蔽する倉庫を発見するが、そこへ裴庸が現れ、秦尚城は大怪我を負ってしまう。従姉の蘇青青(そせいせい)に救援を求めに行った花溶だったが、そこで信頼していた人物が黒龍党の黒幕だったと知る。連れ戻された屋敷は、すでに黒龍党に制圧され、父と岳風も囚われの身となっていた。そして花溶は秦尚城の死を知らされる。
第14話 炎の婚礼
悪事が明るみに出て開き直った趙元明は、花溶との結婚を一方的に宣言し、趙元明と結婚できると信じていた蘇青青は、裏切られたことを知り放心状態になる。婚礼の当日、屋敷に乗り込んできた秦尚城が趙元明に差し出したのは、空の棺に詰められた黒龍党の帳簿だった。これをきっかけに秦尚城と黒龍党の戦いが始まる。一方、無理やり花嫁衣装を着せられた花溶は脱出を図るが、趙元明に捕まってしまう。そこへ自暴自棄になった蘇青青が現れ…。
第15話 万疆(ばんきょう)国への船出
花溶と共に真の敵がいる万疆国へ向かう秦尚城だったが、花溶に危険が及ぶことを案じ天楚国へ帰すことを決意し、ひとり万疆国へ乗り込む。一方、船に取り残された花溶も、秦尚城のあとを追うことに。その頃、万疆国では各国の商人たちが集まる万商大会が開かれていた。万疆国一の豪商である陸会長の娘・婉婉(えんえん)を助けた花溶は、彼女の婿候補を品定めするため万商大会へ。そこには、敵の手がかりと宝の地図を秘めた白玉(はくぎょく)を求め潜入する秦尚城の姿があった。
第16話 男と男の戦い
秦尚城よりも先に白玉を手に入れたい花溶。しかし白玉を得るには花婿選抜大会で優勝するしかない。そこで花溶は、万疆国で再会した金逸文と手を組むことにするが、これを機に秦尚城と金逸文の男の戦いも再び熱を帯びることになる。金逸文は王子の立場を活かし、自らの屋敷に花溶と婉婉を迎え入れて厚遇する。一方の秦尚城も、花溶を取り戻そうとつきまとっていた。そんな中、花婿選抜大会第1回戦が始まり、両者が火花を散らし始める。
第17話 女侠客の夢
花溶についての知識を競い合う秦尚城と金逸文の勝負は、秦尚城の勝利となった。しかし、花溶の夢を理解しない秦尚城に花溶は腹を立て、女心が分からない秦尚城は戸惑うばかり。やがて花婿選抜大会第2回戦が弓術だと発表され、秦尚城との勝負で罰杯を飲み過ぎて体を壊した金逸文の代わりに、花溶が出場することになる。弓に関して素人の花溶が悪戦苦闘しながら練習する中、花溶の前に師匠として現れたのは、雲鶴大侠だった。
第18話 雁(がん)のごとく
相変わらず花溶をめぐり、火花を散らしている秦尚城と金逸文。秦尚城は、夫婦愛の象徴である雁を使い、花溶に思いを告白する。一方、金逸文は絵に書き込んだ詩を使い、自らの思いを告白する。やがて迎えた花婿選抜大会第2回戦。花溶は練習の成果を存分に発揮し、順調に点数を重ねていく。しかし最後の課題を成功させた時、賊が放った弓矢で命を狙われる。なぜ花溶が狙われたのか、敵の目的は何なのか、秦尚城は見えない敵に思いをめぐらせる。
第19話 刺客との対決
さらわれた陸婉婉を命懸けで救出した金逸文。花溶と秦尚城も苦戦の末に刺客を捕らえる。万疆国の灯籠祭りの夜、金逸文は化粧を落とした婉婉の美しさに目を奪われ、花溶と秦尚城は華やかな花火と天灯に愛を誓う。一方、逸文の兄・金鐸雄(きんたくゆう)は秦尚城と雲鶴をおびき寄せるため、もう1つの白玉が夢蝶山荘にあると噂を流す。山荘の若荘主・唐楚蝶(とうそちょう)は、万疆国一の女侠客とも伝えられていた。秦尚城たちは真相を求め、霧深い山中へと足を踏み入れる。
第20話 美しき女侠客
夢蝶山荘を目指して山道を進む秦尚城たち。同行していた霊水閣の侠客たちの態度に違和感を覚えた秦尚城は、実は彼らが山荘の人間であることを見抜く。さらに進むと、今度は怪我をした美しい女性に出くわす。彼女も父と共に白玉を手に入れるために山荘を目指していたが、途中で罠にかかりひとりになったのだと言う。秦尚城たちはこの女性を助け、一緒に山道を進むことに。しかし道中で何らかの毒にあたった一行は、全員気を失ってしまい…。
第21話 火花を散らす恋心
雲鶴大侠との出会いに胸を熱くする夢蝶山荘若荘主・唐楚蝶。しかし、夜辰(やしん)は司徒城(しとじょう)と名乗る男の正体が、白玉を奪いに来た海賊王・秦尚城であると楚蝶に告げる。隠し部屋で罠にはまった花溶を助けに来た秦尚城は、楚蝶から、養父・秦覇天(しんはてん)と夢蝶山荘荘主・唐峰(とうほう)の因縁を聞かされる。荘主に直接話を聞くために、一行は荘主が籠もる桃花谷(とうかこく)へと向かう。秦尚城をめぐり激しく火花を散らす花溶と楚蝶。しかし桃花谷には金福(きんふく)の黒い陰謀が待ち受けていた。
第22話 嫉妬
温泉山荘で襲撃を受けた一行であったが、秦尚城の読みどおり、騒ぎの間に白玉が女将の手によって盗まれていた。黒幕をあぶり出すため、秦尚城らが女将を泳がせて追跡すると、その行き先は街の妓楼だった。さっそく秦尚城と夜辰が客になりすまして潜入する。一方、妓楼の外で待つように言われた花溶と唐楚蝶だったが、おとなしく命令に従う2人ではない。妓女になりすまし涼しい顔で舞台に立つ2人に、貴賓室の客から指名が入る。
第23話 引き裂かれる二人
秦尚城と花溶は、夢蝶山荘荘主・唐峰を救出し脱出する。夢蝶山荘に戻った唐峰は、義兄弟・秦覇天の位牌の前で秦覇天との過去と、白玉の来歴を語り始める。一方、金鐸雄と結託していた夜辰が、秦尚城の毒殺を謀るが、誤って花溶がその毒に冒されてしまう。かなり昔に作られたこの毒は、すでに解毒薬が失われ、花溶を救うには、別の人間にこの毒を移さねばならないという。秦尚城は花溶の命を助けるため、自らが犠牲となる覚悟をする。
第24話<最終話> 海賊王 再び
昏睡状態から目覚め秦尚城の結婚を知った花溶は、絶望しひとり街をさまよう。そんな花溶を遠くから見守る秦尚城は、事実を隠したまま、ひっそりと死ぬことを決めていた。しかし、その選択に納得できない唐楚蝶は、悩んだ末に花溶に事実を打ち明ける。秦尚城の愛を知った花溶は、彼の命を助けるため、金逸文らの力を借りて、宝物庫にあるという解毒薬を探しに行く。しかし、宝物庫にたどり着いた花溶の元へ、秦尚城が死んだという知らせが入る。